2009年5月12日火曜日

物乞いはイケマセン~フランス人よ誇りを捨てないで

物乞いはジプシーの専売特許にあらず

フランスに初めて来た時あまりの物乞い(主に地下鉄のジプシーなど)
の多さに驚いた人も多いのではないでしょうか?

ジプシー以外でも道端で小銭を乞うホームレス
そして一般の人も平気で
『タバコくれませんか?』
『火を貸してくれませんか?』
��忘れたとかではなく元からライターなど持たず)
と他人にモノを乞うのがけっこう平気な様子で
初めてこちらに暮らした頃はカルチャーショックを感じました。

反対にダンナは日本に暮らした時
ホームレスが働いてる!(ダンボールや空き缶集めね)
と彼らの勤勉さにカルチャーショックを受けたようです(笑)


今年に入ってからパリ郊外に引越し
いわゆる住宅街と言うところに住み始め
パリ市内では遭遇したことのない『物乞い』に遭遇。

それは実は中学生・高校生くらいの子供なんです。
物乞いといっても決して貧乏なわけではなく
ロンシャンのバッグを通学に使っていたり
どちらかと言うと身なりはきっちりしています。

そんな子供たちが
『マダム、少しお金くれませんか?』
『マダム、1ユーロもらえませんか?』
とねだってくる。

こんなこときっとアジア人の私だから言ってくるのかな?
なんて少し恥ずかしくもあり誰にも言わなかったのですが
先日フランス在住30年のベテランマダムにふと話してみると
『そんなの私もしょっちゅうよ!普通普通!』
と言われ、さらにビックリ。

そして今日、たまたま買い物途中で少し小腹が減ったので
マックでおやつ食べながら窓の外を眺めていると
居ました居ました。おねだり中学生。
ざっと見ていただけでも主婦や老人中心に
20人には声を掛けていたんですが誰からもお金はもらえず・・・

よほどマックを食べたかったんでしょうねぇ。。

彼女以外の友達はマックへ入店し彼女は帰って行きました。
日本の子なら多分友達がおごってくれる、または
お金の無い時はマックへ行こうとしない、と思いますが
お金持ってない友達がカワイそうだからマックは止めとこうとか
おごってあげるという風習はないようです。

お小遣い充分もらってないのか?
親って自分の子がこういうことしてるって知ってるのかな?
私なら自分の子が路上で人にお金をねだってると知ったら
悲しいやら、怒りやらで、きっとシバいてしまうと思うんですが・・・

こちらの人は割りと人の問題にクビを突っ込むのが好きなようで
��大阪のおばちゃんと同じ波長を感じます。笑)
チベットがどうの、イラクがどうの、イスラエルがどうの
最近では日本はこのまま(経済が)死んでしまうのじゃないかだの
毎日毎日余計なお世話的なことをうるさく言っておりますが
そんなことより本当に困っている人はともかく
気軽に道でおねだりする人々のモラルをどうにかせぇ!

とぼやかずには居れないのでありました。。。

小心者の私としては
『おねだり』されて断った後
少し罪悪感も感じるのよね。

日本には美しいことわざがあります。

武士は食わねど高楊枝
武士は、貧しくて食事ができなくても、食べたふりをして
爪楊枝(つまようじ)を悠然と使い、ひもじさなど少しも見せないということ。
転じて、貧しくても、気位を高く持って生きるべきだというたとえ


武士道精神は無くとも、こちらはこちらで騎士道精神があったはず・・・
人間としての最低限の誇りは忘れてならないものだと思うのです。